doiemonのカルチャーライフ!

気ままなライフスタイル、カルチャーを安全に紹介します。

「人間」始まりも終わりも人間であれ

 

 

創作する若い主人公の物語。

自分の中から絞り出す創造性。

辛い経験、過酷な体験もそのためにある。創作するために。

創作するもの。いわゆるクリエイターと呼ばれる人たちも大切にしている人やモノがいる普通の物語。変わっていく時代や人間関係に翻弄されて、それでも何者かになろうとする主人公の姿はやはり一番見どころがあった。

 

前半は小説っぽく、出来事が面白いのだが終盤は著者のことだとわかってしまうほどそのまま書かれている。私小説ではないかもしれないが、そのままではなくもっと形を変えて欲しかった。新聞連載されていた小説なだからなのか、実際に起こった時事を使うのも少し単純だとも思う。やはりそこは小説でしかできないことをやってほしい。

人間の感情や内なる部分について多く語られるが、この作品は映画化するとしてもかなり難しいだろう。