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「LAMB/ラム」意味を見出そうとすると難解。

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作品情報

2022年 監督:ヴァルディミール・ヨハンソン
主演:ノオミ・ラパス、ヒナミル・スナイル・グヴズナソン、ビョルン・フリーヌル・ハラルドソン

第74回カンヌ国際映画祭ある視点部門<オリジナルティ賞>

あらすじ
アイスランド広大な自然の中に羊の略農家して生活する夫婦の会話は
どこかうまくいっていないような違和感がある。ある日、出産した羊の子供を
自分のたち手で育てようと、丁寧な扱いをする。アダと呼ばれた夫婦の子供は
二足歩行でとても奇妙な姿をしている。

 

感想

ずいぶん前から話題になっていた「A24」配給の最新作。どこか予想はしていたがやはり難解な映画だった。
おかしな話だが、アダを自分たちの子供として受け入れることによって夫婦が喪失した
ものを埋めよとしているように見える。子宝に恵まれなかったことで手に入れられなかった幸せであるはずの家庭、家族。アダはそのための重要な価値があった。マリア(ノオミ・ラパス)はアダの本当の親である母羊も撃ち殺してしまう。
アダちゃんがかわいかったというレビューもいくつかあったが、個人的には気持ち悪いなって思った。最終的に表れてインクバル(ヒナミル・スナイル・グヴズナソン)の命を奪った羊の怪物がアダを連れて行ってしまう。

監督のコメントよると、一部北洋神話などのパロディが入っていたりもするのだが、
どちらかというと家族というテーマを描いているらしい。登場人物のセリフも極力
少なくしているのも見る側に情報をなるべく与えないようにするため意図的なものらしい。

親が子を失うのは想像できる悲しみではない。
喪失は生きる気力奪う。でもその中で何か光に見えてしまったらすがってしまうのではないか。それが他者から見たらおかしなことでも。
半分人間で、半分羊って確かにおかしいけど、犬や猫も人間と同じ環境で生活していることに違和感を抱かないことと比較してみればそれと大きくは変わらないのではないかと思うとこもある。
結局は、偽りない愛情を注ぐこことができれば、いいのではないか。