doiemonのカルチャーライフ!

気ままなライフスタイル、カルチャーを安全に紹介します。

「ヘイト・ユー・ギブ」連鎖を断ち切る。

 

 

作品情報


2022年 監督:ジョージ・ティルマンJr.

主演:アマンドラ・ステンバーグ、レジーナ・ホール、ラッセル・ホーンズビー

 

あらすじ


白人社会での生き方を小さいころから教えられてきた女子高生のスター。
ある日、遊びに行ったパーティで幼なじみのカリルと久しぶりに会い、彼の車で送ってもらうことになる彼の運転する車は白人の警官によって止められ、カリルはスターの目の前で撃たれてしまう。勘違いをして撃ってしまった白人の警官は起訴されずに、スター(アマンドラ・ステンバーグ)は事実を伝えるべく大人の矛盾に立ち向かう決意をする。


感想


人種差別ってもっとわかりやすいものだと勝手に思っていた。けどこれは現代に生きる女の子が経験する生活に根付いた差別。理不尽で、目を背けたくなる。スターは殺されたカリルのために精神的に追い込まれたまま、事実を伝えようとするが、刑事や警察が聞いてくることはカリルがドラッグ売買に携わっていたという悪い噂のことばかり。
スターが目撃者として発言したことで、白人警官たちは家族にまで力づくの尋問。治安悪い地域ではギャングのリーダーがスターを脅しにかかる。事件が起きることで日常は壊れていく。誰かに何かしたわけじゃないのにこんな迫害のような仕打ちに怒りを覚える。やられたら、やりかえすそんな黒人と白人の連鎖を断ち切らない限りなくならない。

 

 

原作はアメリカで大きな反響を読んだヤング向けの小説。映画登場しない人物たちの心理も細かく描写されている。

アメリカの社会では黒人の子どもは絶対に逆らうなと教えられるらしい。
実際に白人警官が黒人男性を取り押さえて、そのまま殺してしまったというのは本当に起こったことがある。同じように生活しているのに白人が優遇されるように世の中が進む。またスターのように元々治安の悪い地域にうまれてる子どもだっている。
理屈ではわかっていても、複雑で難しい問題だと感じる。でもスターのまわりには両親や、兄弟、恋人、肌の色ではなく、ちゃんと本人を見てくれる人々がいる。