doiemonのカルチャーライフ!

気ままなライフスタイル、カルチャーを安全に紹介します。

「緑のなかで」 季節がめぐるたびに成長する

 

 

大学生になれば、親元を離れて生活するのは普通になる。

自立なんて偉そうに言ってみるけど、実際は一人で生活してみることで家族のいるありがたさを実感する。当たり前だったことは気がつくのは難しい。

 

啓太は地元から離れて、大学生としてしっかいりと勉学に励んでいた。

学生寮で愉快な仲間に囲まれて毎日が充実していた。突然、双子の弟から「母さんがいなくなった」と連絡が来る。物語のねじまげるようなエピソードだが、自分とは正反対の性格の弟や、母との関係に悩む啓太の気持ちの移り変わりを、美しい自然と一緒に綴られている物語。

 

自分も大学生の頃、いろいろあったな~と感覚的に思い出した。祖母が亡くなったり、母が病気をしたり、容量が悪くて器用に生きるのが苦手だと自分のことを認識してたけど、毎回必死でなんとかここまで生きてこれた。予想外のことが起きるとすぐにパニックになるから自分にはむりだとあきらめたこともたくさんあった。

 

でも、みんなそうなんじゃないかなと最近思う。

それを何回も繰り返して社会に順応していくんだと思う。年齢を重ねて経験すればある程度のことは我慢できるようになる。普通に日々を過ごすだけで成長していることに気がつく。沈むような出来事の先には未来だったはず現在がある。

1年で4つの季節を巡る。繰り返しのような日々でも日付が変わり、また一つ年をとる。

 

誰でも簡単じゃない毎日を必死に生きている、けれどすれ違う人々がどれくらいの苦労をしてきているかわからない。

わからないままでいい。家族や友人のことも、大切な人のことも全部はわからないかもしれない。嫉妬したり、嫌悪感を抱いてしまい、自分自身のことを嫌いになってしまうかもしれない。

結論はわからないままでいい。

自分の道を、自分で作っていく。